.lastfm.jp/music/Sex+Pistols/

「アハハ、騙された気分はどうだい?」という名言を残し、ピストルズを去ったジョニー・ロットン。

その後、マルコム・マクラーレンは犯罪者を持ってきていたずらにピストルズを延命しようとしますが、シド・ビシャスの死亡により、ピストルズは完全解散。

ジョニー・ロットンの脱退が1978年1月、映画『The Great Rock’n’Roll Swindle』も 1978年公開ということで、脱退発言が映画の製作の前か後かがちょっとわかりにくいんですが、映画の中でマルコム・マクラーレンが「ジョニー・ロットンは最終的には敵側(アメリカ)に身を売ったコラボレーター(対独協力者)」と発言していますので、脱退理由はメンバー間の確執よりもマルコムとの確執のほうが大きかったような気はします。

この『The Great Rock’n’Roll Swindle』はマルコムの「どれだけピストルズがインチキでスウィンドル(詐欺)であったか」という能書きを延々見せられる作りになっていて、後にメンバーの怒りを買い、同じ監督で2001年に『ノーフューチャー 』というドキュメンタリー映画が撮られています。(旧メンバー全面協力)

マルコムの人形といわれることの多いピストルズ。
少なくとも『The Great Rock’n’Roll Swindle』はマルコム自身のインチキ臭さは全開ですw。

確かにマルコムがいなければ世間に出ることはないバンドだったかもしれないんですが、少なくともジョニー・ロットンにはマルコムの言いなりではない、自分なりの思いがあったということがこの『ノーフューチャー 』では描かれています。

マルコムのいうとおり、ピストルズは演奏も上手くなく、パンクの創始者でもないけれど、ピストルズがいなければ、パンク・ムーヴメントは起きなかった、貴重なバンドだと個人的に思います。あの面子は必須だったんじゃないかと。

この2つのドキュメンタリー、見比べるとおもしろいですよ。機会があれば、ぜひ。

追記:2010年4月09日 マルコム・マクラーレン氏死去されました。彼がいなければセックス・ピストルズ (Sex Pistols)は存在しなかった。冥福をお祈りいたします。

ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル [DVD]NO FUTURE : A SEX PISTOLS FILM (スタンダード・エディション) [DVD]